遠くまで。
ここに定住するぞと肚を決めたミカミ君とおハナさんは、具体的に決めなければならないコトを前へ進めに長崎県西海市に行ってきました。
(高速道路代もバカにならないので下道で)
到着後おハナさんお手製弁当で腹ごしらえをしたらさあコトを進めましょう。
まずは空き家の改修工事について。
農地を紹介してもらう等もの凄いお世話になっているMさんが、知り合いの大工さんを紹介してくれ、その方と打ち合わせ。
事前につくっておいた改修項目用紙を渡し、現場を見ながら説明。
例えばこの縁側の外に網戸を設置。
であるとかです。
項目ごとに見積もりを出してもらうよう依頼しました。
次はお風呂の給湯器の設置について。
今ついている給湯器は凍結により壊れてしまっているので新しい物の設置が必要です。
業者の方に現場を見てもらい、これまた見積もりを依頼。
続いて農地を借りる手続きについて。
農地中間管理機構の担当の方が来てくださり、借りたい農地の地番・賃料・借りる年数を伝え、その内容で書類を作成して頂けることに。
これにてこの日の打ち合わせは終了。
思ったより早くすみました。
立ち会ってくれた家主さん、Mさん。
大工さん、給湯器の業者さん、農地中間管理機構の担当者さん。
どうもありがとうございました。
みなさんが帰った後ひとやすみ。
家の周りを散策するとカニさんがこんにちは。
僕たちが帰らずにゆっくりしているのは、家主さんの厚意でこの日は空き家に泊まらせてもらえることになっているからです。
日帰りで予定を詰め込むのは体力的にも精神的にもよろしくないと考え、家主さんに宿泊のお願いをしたところ快諾してくださいました。
感謝感謝。
空き家から車で5分ほど行った集落の魚港を散歩。
海に落ちるのが怖いため、へっぴり腰のエヘエへ丸。
スーパーで夕ご飯を買い、銭湯で入浴。
家(空き家)に戻り夕ご飯を食べ、持参した寝袋で就寝。
福岡の家と違い、夜は暗く静かで、虫の音しか聞こえません。
翌朝、目が覚めて生活感のない家の中を改めて見渡すと、
『根無し草だった自分がここに定住するんだ。』
と思い、少し不思議な気がするとともに、
『うん、ここでやっていくんだ。』
という、決意と確信がないまぜになった気持ちが静かに湧いてきました。
二日目は、借りる予定の畑の土を採取し、県央振興局に届けて土壌分析を依頼。
そのあと、借りる予定の畑の地主さんに挨拶。
(僕は計3人の地主さんから畑を借りる。その中でまだお会いしていなかった方。)
昼食。
それから農機具屋さんに行き、購入したい中古農機具について相談。
一輪管理機については、
「大体の人は壊れるまで使うから、良い状態のものはあまり出ない。」
トラクターは、
「20~25馬力は需要が多く、価格が高くなりがち。」
とのことでした。
どちらも僕の希望する条件に合ったものが出たら連絡してもらえることに。
次善の策は、
・近隣の農家の方に借りる。(Mさんはこれを推奨)
・市の農業公社に借りる。(有料)
・西海市外の農機具屋さんにも中古品がないかあたる。
といったところでしょうか。
ともあれこれにて今回の長崎行きで済ませる用事は無事完了。
明るいうちに帰路につけると疲労感も和らぎます。
おハナさんと運転を交代しながらボチボチ帰宅。
これもとても助かります。
アフリカにはこういうことわざがあるそうです。
“早く行きたいのなら一人で行け。
遠くまで行きたいのなら一緒に行け。”
う~ん。
思えば遠くまで来たもんだ。
かぼちゃの人工授粉と雄しべの末路。
こんばんは、お酒は弱いがたまには酔っぱらいたい時だってあるのさミカミです。
夏の作業後に呑む冷えたビールは格別においしく感じます。
畑では干天の下、かぼちゃの人工授粉をしました。
師曰く、昔はミツバチがたくさんいて人工授粉などしなくても彼らが花粉を媒介してくれたとのこと。
最近は全然いません。
ミツバチさん達はいったいどこへ行ってしまったのでしょうか。
ドリトル先生がいてくれたら通訳をしてくれてすぐにわかるのでしょうが、いないので自分たちで考えましょう。
さてさて人工授粉の手順は、
雄花を切り取り、(雄花と雌花の見分け方は前回の記事を参照ください!!)
周りの花びらを切り取ってすっぽんぽんにし、
雄しべを雌しべにちょんちょんとつけます。(雄しべの花粉を雌しべにつける)
以上で終わりですが、モサモサ生い茂った葉をかき分け雌しべを探して見て回るのはわりと時間がかかり、小一時間くらいの作業となりました。
朝しか花が開いていないので、作業は遅くとも9時までには終わらせねばなりません。
授粉した雌しべは、花のつけ根の膨らみが大きくなりだし、
やがて実になります。
(もっともっと大きくなります)
その一方で役目を終え役立たずの用済みになった雄しべは、
無残に打ち捨てられます。
(まあ僕が捨てたんですけどね。)
哀愁漂うオスの末路。
僕は今秋かぼちゃを食べる時、彼の姿を思い出すでしょう。
そういう味わい方もまた一興だと思いませんか?
ガラケー男子だろうと。
こんばんは、『ガラケー男子はモテる説』を否定する有力な生き証人ミカミです。
畑では夏野菜たちがさんさんと陽を浴びて育っています。
トマトが大きくなってきました。
それほど多く元肥を入れたわけではありませんが、トマトは吸肥力が強いのでややチッソ過多気味のようです。
実を食べる野菜は栄養成長と生殖成長のバランスが栽培のキーポイントです。
ミニトマトは大玉トマトに比べて上へ上へと伸びます。
早くも実が数個(まだ青いけれど)なっています。
オクラはまだ小ぶり。
これからグングン伸びるでしょう。
かぼちゃがワサワサ生長しています。
大きな葉が生い茂り上からは見つけづらいですが花も咲いています。
かぼちゃは雌雄異花(しゆういか)といって、ひとつの株に雄しべだけの雄花と、雌しべだけの雌花を咲かせる植物。
これは雄花。
こっちが雌花。
よく見ると雄しべと雌しべの形状も違いますが、一番わかりやすい見分け方は花の付け根。
何もないのが雄花。
このようにプクッと丸く膨らんでいるのが雌花。
この膨らみがむくむくと大きくなり例のかぼちゃになります。
これはナスの花。
ナスはひとつの花に雄しべと雌しべがある両性花。
中央の雌しべがその周りの雄しべより出ているのは、肥料が足りているサイン。
ピーマンも木は小さいながら一番花が立派な実になりました。
そして稲の苗づくりも始まりました。
芽が出てきています。
こういう光景を見るとなぜだか嬉しくなります。
しばらくは水やりが欠かせません。
僕のガラケーは普段もっぱら目覚ましとして使用されていますが、このところは事務連絡がいろいろとあり、通話機能が活躍しています。
・空き家の家主さん(6月に改修工事の見積もりのため空き家訪問の連絡)
・農地を紹介してくれたMさん(知人の大工さんへの見積もり依頼と農地貸借について)
・給湯器の業者さん(見積もり依頼)
・農地中間管理機構の担当者さん(農地貸借手続きの段取りについて)
・県央振興局の担当者さん(土壌分析の依頼と土の収集方法について)
・農機具屋さん(中古農機具の購入について)
・車屋さん(中古軽トラの購入について)
・牧場長夫人(シフトの変更について)
・師匠(研修の日取り変更について)
地味に事務連絡が多いのです。
僕は腕時計をしないので時間を見る時もガラケーをポケットから取り出します。
ミュージシャンのCoccoさんはエッセイの中で、
”遠慮したいタイプ→携帯電話で時間を見る男”
と書いています。
やっぱりモテないじゃないですかー!!