船出。
こんばんは、新たなスタートのことを『船出』と形容するけれど、現代の高性能な船での『船出』と、はるか昔の帆船での未知なる大海原への『船出』では、“いったいぜんたいこれからどうなるんだろう感”が全然違うと思うミカミです。
畑では野菜たちがすくすくと育っています。
ニンジン。
ホウレンソウ。
ナバナ。
ニンニク。
タマネギの苗。
キャベツ。
葉物はあと数週間で収穫できそうです。
キャベツとブロッコリーは中耕、土寄せもしました。
畑以外の事では、僕は10月から週3日アルバイトを始めました。
(おハナさんは既に9月からアルバイトをしています。)
当面は、
<僕のアルバイト所得+おハナさんのアルバイト所得+農業所得>
の3本立てで世帯所得を安定させることが目標です。
作業時間が減るというデメリットはありますが、就農初期の不安定期に安定収入が得られるというメリットがあります。
このあたりは人それぞれの判断になるかと思います。
(状況も目的も人それぞれですし)
おハナさんも畑仕事にアルバイトに家事にと奮闘しています。
野菜を入れる袋に貼る販売促進用のシールの作成も引き受けてくれ、試行錯誤の末、なかなか良い感じに仕上がりそうなので完成したらお披露目します。
そしておハナさんは、せっかく長崎にいるのだから釣りを始めるんだと鼻息を荒くしています。
図書館でこんな本を借りていました。
熱心に読んでいるページをチラッと覗いてみると、
…
どうやら大物を狙っているようです。
次に読み始めたのはこの本。
…
どうやら食べる気です。
なるほど、船出後の食料は現地調達ですね。
七転び八起き。
こんばんは、七転び八起きミカミです。
たいして打たれ強くはありませんが、倒されてしばらくすると良く分からないタイミングで『どれ、どっこいしょ。』と立ち上がります。
先日猪に畑を荒らされました。
おそらくミミズを探しての事でしょうが、うねの土を掘り返され、大きくなってきたナバナが10本ほど引き抜かれ、他のうねにも少々被害があります。
畑のまわりに柵を張ろうとしていた矢先の出来事。
頭にきたので巨大アナコンダを飼いならして猪どもを片っ端から丸のみにしてやろうかと思いましたが、飼いならす自信がないのでやめて地道に柵を建てます。
翌日は雨でしたがさっそく猪侵入対策のワイヤーメッシュ柵を買ってきて畑に運んだら、ぬかるみで軽トラがスタックし脱出不能に。
タイヤの下に木っ端をかませたり石を並べたり、雨の中、泥まみれになって悪戦苦闘しましたがダメで、結局この日は畑に置き去りにしてきました。
こういう時こそ温かいお風呂に入って切り替えだ。
そして帰る場所があることと屋根の下で眠れることに感謝だ。
後日いろいろとお世話になっているご近所のMさんに車で引っ張ってもらったらすんなり脱出。
いや本当にありがとうございました。
今回身をもって学んだことは、
“雨の日に余計なことはするな”
“意地を張らずに人を頼った方が良いときがある”
ということでしょうか。
猪突猛進じゃあいけませんね。
(と、猪をバカにしてみるささやかな復讐)
戒めの意味で、牽引用に取り付けたアイボルトはしばらく付けておきます。
洗車もしなくては。
しかし不思議なもので、目の前のことがうまく進まないとき(畑に軽トラックがはまっている夜)にやや先の展望が開けました。
当面の出荷先の本命と狙っていた大手スーパーの生産者直売コーナーに野菜を出せることに。
思い切って営業の電話をかけたところ、意外とスムーズに話が進み、出荷者登録をすることができました。
販路が開け、これで生産にも一段と力が入ります。
このブログを始める時におハナさんが思いついた『新規就農どろんこ日記』というタイトルですが、予期せず言い得て妙な題となり、ご覧の通り身も心もどろんこになりながらお送りしております。
苗半作。
こんばんは、一時期二重まぶたに憧れていたこれぞ一重まぶたミカミです。
畑では苗の定植が本格化しています。
1番手は菜花。
これは冬採り用。
もうしばらくしたら春採り菜花の種も蒔きます。
同時期に播種しましたが、生育スピードは
菜花>ブロッコリー>キャベツ
の順番。
菜花はハクサイに似ています。
ブロッコリーとキャベツも第一弾を定植しました。
これはブロッコリー。
これがキャベツ。
さあさあグングン育ってください。
農業界には『苗半作』という言葉があります。
「いい苗をつくることができたら半分成功したようなもんだぜ。」
という意味です。
苗の良し悪しは定植後の生育に大きく影響しますし、つまりは収量や品質にも関わります。
育苗はとても重要な技術なのです。
今年の実践で学んだ特に気をつけた方が良いポイントを復習もかねて記します。
・過湿に注意。
徒長(苗がひょろっと伸びてしまう)の原因になる。病気にもなりやすい。
毎日水をやる、というよりポット内の水分状況を見て適宜かん水する。
キャベツは乾燥気味を好む。
・日照不足に注意。
これも徒長の原因に。
お天気は左右できないので、苗床を日当たりの良い場所につくる。
・高温に注意。
キャベツやブロッコリーの生育適温は15~20℃。(発芽適温はもう少し高い)
苗を地面にべた置きせず、角材などを渡した上に置き風通しを良くする。
・深植えに注意。
徒長すると苗がフラフラするので深植えしたくなるがグッと我慢。
深植えすると埋められた茎の部分から不定根が出てきて、根が深くまで張らない。
茎が埋められることで立枯れ病のリスクも上がる。
・もちろん床土の物理性、生物性、化学性も重要。
自家製の場合、保水性、排水性や養分バランスに細心の注意を払う。
(これはもう経験で精度を上げていくしかない)
こんなところでしょうか。
肝心の今年の冬作の苗の出来は、
”まあまあ”
です。
雨の日が多く、管理が難しい気候でしたが、定植時には何とか形になりました。
まだあと半分あるので気は抜けません。
この日の分のキャベツとブロッコリーの苗を定植し終わり、
「休憩しようか。」
と麦茶を飲んでいると、
どこから嗅ぎつけたのかさっそくモンシロチョウがひらひらと卵を産み付けに現われました。
(孵化したアオムシはむしゃむしゃ葉を食べてしまう。)
なので、
「休憩終わりー!! すぐネット張るぞー!!」
と、慌ただしい1日となりました。