机上と畑。
こんばんは、夜はもっぱら農業の勉強をしているミカミです。
夕飯を食べ、新聞を読み、エヘエへ丸の散歩が終わったら机に向かいます。
最近読了したこの本には次のように書いてありました。
『図解でよくわかる土壌微生物のきほん』横山和成 監修
植物の細胞壁には、リグニン、セミロース、ヘミセルロースなどの高分子成分が多く含まれている。
このうち、セミロース、ヘミセルロースは酵素で分解しやすいが、リグニンがそれらに結合していると、構造がより強固になり、低分子に分解されにくくなる。リグニンは木のなかに20~30%含まれているため、木はなかなか土壌微生物によって分解されない。
しかし、キノコの仲間である「白色腐朽菌」だけは、リグニンを分解できる作用がある。
白色腐朽菌によって低分子に分解されたリグニンは、ほかの土壌微生物によって分解・吸収できるようになる。また、低分子に分解されたリグニンは、土壌中での腐植の形成に貢献している。
この部分を読んだ時、数ヶ月前の実体験とバッチリつながって、
「そうか!! あれはそういう意味で言っていたのか!!」
とひとりでテンションが上がってしまいました。
『勉強会』(2017.1.26)で見学した先進農家の農場主さんは、有機農法から炭素循環農法に切り替える場合、「2~3年は廃菌床を入れた方がいい。」
とおっしゃっていました。
農場主さんの畑には実際に炭素循環農法で育てられた立派な作物が植わっていました。
ちなみに廃菌床とは、オガクズに米ぬかなどの栄養分を人工的に混ぜたものに種菌を植えつけてキノコを栽培し、キノコの収穫後に役割を終え不要になったもの。
本で読んだ
“キノコの仲間である「白色腐朽菌」だけは、リグニンを分解できる作用がある”
ことと、
現場で学んだ
“廃菌床を入れる”
ことがつながり知識が体系化された瞬間です。
変な奴だと思われるかもしれませんが、こういう時僕は興奮してしまいます。
僕は学者ではないので、現場で(畑で)成果をあげるために理論を勉強しています。
だから理論が実際の畑にどう活きているか判明した時、目から鱗が落ちる気持ちがしたのです。
これ以外にもこの本を読んで鱗が落ちた(畑につながった)知識がいくつかあるのですがマニアックすぎるので省略。
最後に1つ問題です。
生物性が豊かと評された土壌1グラムには何匹くらい微生物がいると思いますか?
さあ
さあ
どうでしょう。
いいでしょうか。
答えは、
…
1兆匹超!!
土壌1グラムの中の微生物数だけで全世界の人口をゆうに超えています。
アンビリーバボーです。