国境の町キゴマでタンザニア軍の兵士たちに取り囲まれる。
タボラから国境の町キゴマへ電車で移動。
タボラ駅19:30発車の電車が待てども待てども来ない。
同じく周りで電車を待つ地元の方々はゴソゴソと毛布を取り出し、それにくるまって寝だした。
これは長期戦か?と思い、近くにいた人に声をかけてみると
「明日の朝にならないと電車は来ないよ。」
という、それもっと早く教えてほしかったー!!情報が得られた。
駅の黒板に遅延のお知らせが書いてあったけど、僕はスワヒリ語を読めないので理解できず素通りしていた。
でも"明日の朝"って何時くらいだ?
すごすごと町中の宿に引き返し、もう1泊。
乗り過ごしては大変と朝6時にまた駅へ。
結局電車が来たのは8時。
そして発車したのはなぜか10時。
何の2時間停車?という疑問を置き去りにして電車はひた走る。
ガタンゴトン。
タンザニアの車窓から。
ひたすらサバンナ。
車内はこんな感じ。
ぐーぐー寝るのに不足ない。
夜になってタンガニーカ湖に隣接する町キゴマに到着。
(寝ていて降り過ごすところだった)
バイクタクシーを利用して安宿を確保。
翌日いつものように散策に出発。
キゴマの町。
一本裏の通り。
さらに郊外の方へ歩いていくと、何とシマウマ数頭と遭遇。
郊外と言っても地元民の家々がある場所。
すぐ横を下校中の小学生たちが歩いて通り過ぎている。
その一人に聞いてみた。
「あれシマウマだよね?」(僕)
「そうだよ。」(少年)
「野生だよね?」(僕)
「野生だよ。」(少年)
彼らにとっては野生のシマウマのいる風景は日常の光景なのだろう。
野生のシマウマより東洋人の僕の方が珍しいのか、チラチラ僕の方を振り返りながら下校していく子供たち。
僕は少し距離を置いてシマウマの写真をデジカメで撮影。
すると突如現れた大型バイクに乗った偉そうな太っちょの軍人とその部下であろう兵士10人くらいに取り囲まれた。(迷彩服を着ていて銃も持っていた。)
「お前は何人だ?」(偉そうな太っちょ軍人)(バイクにまたがったまま)
「日本人だ。」
「日本のソルジャーか?」
「違う。ただのツーリストだ。」
「何を撮っていた?」
「シマウマだ。」
「見せてみろ。」
(写真のデータを見せる)
「この辺りは国境地帯だから撮影禁止だ。」
(しぶしぶシマウマの写真のデータを消す僕)
「そしてお前もこの辺を歩いてはダメだ。」
「何でだ?みんな歩いてるじゃないか。」
(偉そうで横柄な態度の軍人にイライラしている僕)
「この国の人ならいい。外国人はダメだ。」
腹は立つけど、これ以上モメるのは得策ではないので、
「何にもそういう表示とかなかったけどな!!」
と捨て台詞を残してその場を去る。
遠巻きに小学生たちが心配そうに見ていた。
去り際、その子たちに「あんな奴になっちゃダメだぞ。」と日本語で言った。
あんな奴シマウマに蹴られればいいんだ。