新居。
こんばんは、反省はするけれど原則後悔はしないミカミです。
家の改修工事が終わり、正式に長崎県西海市の新居に引っ越してきました。
借家ですがれっきとした我が家です。
今回改修された新居を少しだけお披露目。
畳の一室を思い切ってフローリングにしたら割といい雰囲気に。
座り心地がベリーグッドなので僕も欲しくなってきました。
しっかり売り上げがあがったらもうひとつ買いましょう。
そして何と言っても目玉はここ。
納戸を壁・床・天井に断熱材を入れて貯蔵庫に改修しました。
これで来年はサツマイモをたんまりつくって貯蔵しておき、冬中いそいそと売りに出せます。
小規模直売農家にとって長期保存可能な作物は、少量ずつでも長~く販売し続けられるので大変ありがたい存在。
それに僕たちも冬中ムフフフ焼き芋を食べられます。
施工業者さん、立派な改修工事をして頂きありがとうございました。
来年ぜひ焼き芋を食べに来てください。
新居の難点をあげるとすれば昔の家なので天井が低いこと。
まあそれは僕が定期的に頭をぶっつければ済むことです。
落ち着いたらクッションを各ぶっつけポイントに取り付けようかな。
エヘエへ丸も新しい家を気に入っている様子。
『ふむふむ、こっちには何があるんだワン?』
「そっちは外だよ。」
幸い鬼は見当たらない。
こんにちは、石頭にならないよう気をつけよういがぐり頭ミカミです。
開墾の進む畑では石とセイタカアワダチソウのごつい根っこ拾い。
炎天下にえんえんと出てくる石を拾い続けたおハナさんは、
「賽の河原のようだ。」
との発言。
幸い畑に石をぼんぼん投げ込んでくる鬼は見当たりません。
石は拾っただけ減ります。
石拾いが終わったら(とりあえず畑の一部のみ)堆肥と鶏糞をまきます。
ラッキーなことに熟成した堆肥を手ごろな価格で提供・配送してくれる堆肥センターが近くにありました。
一輪車でエンヤコラまきます。
鶏糞は安さ重視ではなく品質重視のもの。
一概に鶏糞と言えどエサや飼育環境で品質はピンキリです。
堆肥と鶏糞をまいたらトラクターですきこみます。
浅めに耕耘しましたが、新たに数か所で大きな石が見つかり、スコップで掘り起こしました。
その後は畝たて。
畝たて用管理機の入手が遅れたので、クワによる手作業での畝たてです。
それから畝の整形。
表面を平らにならし、肩と畝溝をしっかりつくります。
そして水をまいてから透明マルチを張りました。
そう、僕は太陽熱養生処理がしたかったのです。
太陽熱養生処理とは、畑にとっての有用微生物たちが活発に活動できる環境(温度と湿度)をつくり出し、有用微生物たちに土をフカフカに(団粒化)してもらう、という技術です。
大雑把に言うと、
“土ごと発酵させる”
イメージでしょうか。
ついでに高温状態が続くので、雑草の種も死滅し、しばらくは雑草が生えてこないという特典付き。
労力とコストは若干かかりますが、リターンが大きいと見て試そうという気になりました。
微生物さん達、後はよろしくお願いします。
ここまでが2週間の成果ですが、これぐらいが今の自分の身の丈かな、と思います。
家の改修工事中は福岡に戻らなくてはいけないので日数制限がある中での作業。
草刈りが終わった段階で、
全部一気に開墾すると間に合わないな。
とりあえず圃場の半分だけ植え付けできるようにしよう。
と計画を変更。
なのでこちら側は後で草の搬出作業から。
さらに石がゴロゴロ出てきた段階で、
とりあえず圃場の狭いほうだけでも植え付けできるように。
とまたまた計画を変更。
なのでこちら側は福岡から戻ってから石拾いと堆肥、鶏糞まきをしなくては。
まあ苗ものの定植までに間に合わせればOKです。
このように否応なくPDCAサイクルが何回転もした2週間でした。
プラン!!ドゥ!!チェック!!アクション!!
難関早くないですか。
こんばんは、いつだって背水の陣ミカミです。
隕石ではありません。
僕の畑の地中から出てきたでっかい石です。
こっちからも続々と出土。
前日まいた苦土石灰をすき込むべく朝トラクターにのって畑へ行き耕耘。
すると『ガコンガコン!!』という嫌な音とともに刃がひっかかる場所が続出。
前回はかなり浅くすいたのでわかりませんでしたが、どうやらこの圃場、土の中に大きな石がゴロゴロ埋まっているようです。
何ヵ所か掘ってみた結果が冒頭の大物たちです。
あんなでっかい石がそこここに埋まっているとトラクターをかけ難いですし、根物野菜(ダイコン、ニンジン、ゴボウなど)がつくれません。
僕は冬作でダイコンとニンジンをつくる気満々でした。
う~ん、困った。
…
あの、難関早くないですか。
就農後、当然いくつも困難が立ちはだかると予想してはいましたが、思ったより早い到来ですね。
と言ったところで石は石のように黙っているだけで解決方法を教えてはくれないので、考えうる選択肢を自分で洗い出して、その中からベストと思われる選択をするしかありません。
①バックホウを借りてきて圃場を全面掘り返し天地返し。大きな石を除去する。
②根物以外を主力作物とし、気がついた箇所だけそのつど石を掘り返す。
③この圃場はスッパリあきらめて他の圃場を借りる。
個人的に③は嫌いですが、経営者としてこの選択肢を外すのは無責任なので入れました。
考察の補足にと、トラクターの刃が引っかからなかった何でもない箇所を掘ってみました。
すると大きな石はなくとも、地表から30cmほど下に礫(小石)の層を発見。
ガチガチの石ではなくトンカチで叩けば割れる程度の硬さ。
土を圧縮したような脆い石ではあるけれど、素手で砕くのは無理。
①の天地返しをしてしまうと、この礫を地表の作土層に露出させてしまう。
ということで①の選択肢は除外。
考えた結果、②でいこうという結論に至りました。
石ゴロゴロはマイナスポイントですが、プラス面にも目を向けると、水はけも日当たりもよく、根物以外の野菜には好条件の畑です。
最初から100点満点の畑などどこにもありません。
今できる作物を生産しながら、圃場を少しずつ改善していくもよし。
ゆくゆく他に根物野菜を作れそうな畑を借りるもよし。
農業においては、完璧を目指すというより、長いスパンでものを見てのらりくらり難所も何とか切り抜ける、そんなやりくり上手さんになるのが長く続けるコツだと思います。
それにコツコツ石を拾えばニンジンくらいはつくれそうです。
名付けて、
『石の上にも三年』
作戦です。